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笹幸恵
2022.8.14 14:51皇統問題

男系固執派の論破祭り【2】皇位継承の問題点をわかっていない倉田真由美

8月7日放送の「そこまで言って委員会NP」では、
冒頭、倉田真由美が次のように発言した。

今すぐ長子優先という風に変えちゃうのは、
たぶん大多数の日本人にとって抵抗感があると思うんですよ。
でもやっぱり安定的なということを考えると、
将来的には絶対に視野に入れるべきとは思うんですけど、
「今の日本人にはまだ無理でしょ?」という意味で反対ですね。


大多数の日本人は「はあ?」と思ったに違いない。
今の日本人には無理?
じゃあ、この先、いつの時代の日本人なら
無理ではなくなるのか。

なぜ無理だと思うのか、番組内では明らかにされていない。
「まだ国民の間での議論が足りない」とか、
「急激な改革は避けるべき」などと
思っているのかもしれないが、そうではない。
倉田自身が、かつて小林先生と三浦瑠麗さんとの鼎談で
「女性天皇のリアリティを感じない」と語っている。
ttps://www.news-postseven.com/archives/20220108_1717432.html?DETAIL

つまるところ倉田は、自分自身が受け入れられないことを
「今の日本人は〜」などともっともらしく、
さも国民が未熟であるかのように語っているだけ。
しかも国民の約8割は女性天皇を支持している。
大多数の日本人にとって抵抗感がある、というのは
完全なデマであり、ミスリードだ将来的には長子優先を視野に入れるべきと
付け加えてはいるが、もうこのひと言だけで、
倉田は皇室のことなんか本当は興味がない、
何も知らない、どうなってもいいと言っているようなもの。
藤井聡とそっくりだ。

皇位継承問題は、すでに「待ったなし」なのだ。
このままでは、愛子さまは結婚したら民間人となる。
悠仁さましか残らない。
悠仁さまが、①結婚して、②妃が妊娠して、③男児誕生
この3つの条件をクリアしなければならなくなる。
そもそも悠仁さまの結婚相手に、まだ「男子を産め」と、
努力ではどうにもならないことを我々は強要するのか?
妊娠も、産み分けも、どうにもならないことを
わかっている女性自身が、女性にそれを強要するのか?

倉田さん、あなた、そんな世の中でいいんですかね?

今なお女性天皇にリアリティがないと思っているのなら、
それは完全に想像力の欠如である。
笹幸恵

昭和49年、神奈川県生まれ。ジャーナリスト。大妻女子大学短期大学部卒業後、出版社の編集記者を経て、平成13年にフリーとなる。国内外の戦争遺跡巡りや、戦場となった地への慰霊巡拝などを続け、大東亜戦争をテーマにした記事や書籍を発表。現在は、戦友会である「全国ソロモン会」常任理事を務める。戦争経験者の講演会を中心とする近現代史研究会(PandA会)主宰。大妻女子大学非常勤講師。國學院大學大学院文学研究科博士前期課程修了(歴史学修士)。著書に『女ひとり玉砕の島を行く』(文藝春秋)、『「白紙召集」で散る-軍属たちのガダルカナル戦記』(新潮社)、『「日本男児」という生き方』(草思社)、『沖縄戦 二十四歳の大隊長』(学研パブリッシング)など。

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